【理学療法士監修】肩が痛い・重だるい方へ──最新エビデンスで知る正しいケアと改善法

肩痛・肩こりは、人口のかなりの割合が経験する日常的な症状です。国際的なレビューでは、全人口の中央値で約16%が肩痛を経験すると報告されています。
目次
1. 肩痛の原因・リスク因子
- 腱板症/インピンジメント:肩腱と骨がぶつかりやすくなる機構的ストレス
- 筋力低下・可動域制限:肩周囲筋群・ローテーターカフの衰え
- 姿勢不良・猫背・巻き肩:肩甲骨の動きが制限され、慢性的負荷がかかる
- 反復動作・過使用:スポーツ・物を持つ動作などで筋疲労が蓄積
2. エビデンスが示す有効な治療法
近年のシステマティックレビューやメタアナリシスの結果をもとに、有効性の高い介入法を紹介します。
(1)運動療法(肩特異的エクササイズ)
肩関節周囲の特異的な運動療法(shoulder-specific exercise therapy)は、52週間にわたり疼痛を低下させる効果が報告されています。
さらに、運動療法単独とマニュアル療法併用を比較したレビューでは、マニュアル療法を加えても明確な追加効果は認められなかったとの結果もあります。
(2)補助的介入(キネシオテープなど)
インピンジメント症候群に対するキネシオテープの使用は、休息時・動作時・夜間の疼痛を抑える効果が確認されています。
(3)理学療法・徒手療法
理学療法は肩痛治療において有効とされつつも、診断精度や評価方法の統一性が課題とされています。
複数の治療法を組み合わせた統合的介入が、運動のみよりも優れる可能性を示す研究も存在します。
3. 実践すべきセルフケア・ストレッチ例
- 胸を開くストレッチ
- 肩甲骨寄せ運動
- 外旋運動 with セラバンド
- 深呼吸+上肢振り運動
自宅での運動は、無治療よりも有意に痛みを軽減するとの報告もあります。
4. 整体・クリニックで重視すべきポイント(八尾市向け)
- 理学療法士在籍かどうか
- 評価(可動域・筋力・姿勢)をしっかり行うか
- 通いやすさ・清潔感・実績
5. よくある質問
Q. マッサージだけで改善しますか?
A. 一時的な改善はありますが、根本的な改善には運動療法などの介入が不可欠です。
Q. すぐに注射すべき?
A. 炎症が強い急性期は有効なこともありますが、長期的改善には運動療法の併用が必要です。
まとめ
- 肩痛・肩こりは非常に一般的な問題です。
- 運動療法(肩特異的エクササイズ)が最も強く支持される改善策です。
- 徒手療法や補助療法は補助的な役割を果たします。
- 日常できるセルフケアを継続することが改善・再発予防に重要です。
肩の違和感・痛みに悩む方は、お気軽にご相談ください。理学療法士として、最適なプランをご提案します。



